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最高のアイデアを思いつく方法

アメリカのシードアクセラレーター「Yコンビネーター」創業者のポール・グレアム氏のアドバイスです。

 

起業のアイデアを思いつく最高の方法は、次のように自分に問うことだ。

誰かが自分のためにしてくれるなら、何をしてほしい?

 

The best way to come up with startup ideas is to ask yourself the question: what do you wish someone would make for you?

 

イメージとしては「ドラえもんがいたら何を頼むか?」というかんじでしょうか?

 

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最初の思考実験の段階では、限界を突破するために、一切の制約条件をいったん取り払う必要がありますね。

その意味では、ポール・グレアム氏の着想法は、良いきっかけをもたらしてくれると思います。

 

…とはいえ、現実にはドラえもんがいないので、結局自分で作ることになるのですがw

 

イデアのブラッシュアップ

ドラえもんに注文したいことをたくさん列挙したら、次は実現可能性のフィルターでアイデアをブラッシュアップしていきます。

  • 自分の視点から離れて、他人の視点に立ってみる。
  • 主観から客観へ切り替える。

 

このとき、何を発見するでしょうか?

ドラえもんの視点から、のび太の自分勝手な依頼はどう見えるのでしょうか?

 

私たちがY Combinatorでする多くの仕事の一つは、ハッカーに「面倒な仕事は避けられない」と教えることだ。

だが経験からすぐに、面倒な仕事は単に避けられないだけでなく、 まさしくビジネスの大部分を成しているのだと実感した。

企業は、その企業が引き受ける 面倒な仕事によって定義される。

だから面倒な仕事には、冷たいプールと同じように対処する必要がある。

つまり、単に飛び込むしかないってことだ。

わざわざ、それ自体が面倒な仕事を探せって言ってるんじゃない。

すごい仕事に繋がっているなら、面倒な仕事から逃げるなと言いたいんだ。

 

面倒な仕事を嫌がる気持ちが持ついちばん危険な面は、その多くが無意識に起こっていることだ。

無意識のうちに自分でブレーキをかけて、辛く面倒な仕事の伴うアイデアを見えなくしてしまう。

これが「面倒な仕事の無視」だ。

 

自分でのび太(顧客)とドラえもん(事業主)の一人二役をやってみると、楽と苦が裏表のセットになってることが分かりますね。(トータルでプラスマイナスゼロ?w)

 

最高に良いアイデアは、同時に最高に面倒くさいアイデアでもある場合があります。

面倒という気持ちがブレーキになって、無意識のうちに面倒くさいアイデアを無視してしまいがちなので、気をつけたいですね。

 

良いアイデアとダメなアイデアの交差点

  • 一見良さそうに見えるけど、実はダメなアイデア
  • 一見ダメそうに見えるけど、実は良いアイデア

 

ドラえもんから見ると、のび太の依頼(ダメなアイデア)には、別の解決方法(良いアイデア)が用意できる、と分かる場合もあるでしょう。

しかし、ドラえもんが別の良い提案をしても、のび太にはクレイジーなアイデアに見える場合もあるでしょう。

 

この問題は「最高のアイデアは最初はダメなアイデアに見える」という事実によって、いっそう難しくなる。

もし良いアイデアが誰から見てもよいアイデアなら、既に他の人がやってしまっているだろう、と。

だから良い投資家は、周りのほとんどの人から『どこが良いのかサッパリわからない』と言われるようなアイデアに取り組むものだ。

こう言ってしまうと、成果が見える時点までの行動は、『狂気とは何か』の説明と大差ない。

 

ピーター・ティールがはじめてYCで話した時、彼はこの状況を完璧に説明するベン図を描いた。

彼は2つの円を交差させて描き、一方には「悪いアイデアに見える」、もう一方には「よいアイデアと書いた。

交差している部分が、ベンチャーの起業に最適な箇所だ。

 

この概念は単純だが、ベン図と見なすことで分かることがある。

交差する部分というものが存在する、つまり、ダメに見える良いアイデアがある、ということを私たちに思い出させてくれるのだ。

さらにそれは、悪く見えるアイデアの大多数は悪いということも教えてくれる。

 

 

本当にダメなアイデアでも、ほんのちょっとの工夫で、良いアイデア(=一見するとクレイジーなアイデア=ダメに見える)に変わる場合もありますね?

 

「面倒」を突破するやる気

「面倒」だと思うことでも、ブレーキにならないで、アクセルを踏み続ける=実行できる場合があります。

→「面倒でも、やるだけの価値が十分にある。リターンが大きい!」と明確に分かってる場合とか。

 

1. 意志

これはスタートアップ創業者の資質の中で最も重要であることがわかった。

私たちがY Combinatorを始めたとき、最も重要な資質は頭脳だろうと思っていた。

これはシリコンバレーの神話のようなものだ。

創業者に馬鹿であってもらっては困るのは確かだが、頭脳についてある基準を満たしているのなら、最も重要になるのは意志だ。

たくさんの障害にぶつかることになるのだから、簡単にやる気を失ってしまうようではいけない。

 

2. 柔軟性

しかしここで言う意志は、「夢を決してあきらめるな」という言葉で示されるようなものではない。

スタートアップの世界はあまりに予想し難いため、進みながら夢を修正していける必要がある。

意志と柔軟性の組み合わせについて私が見つけた最良のメタファはランニングバックだ。

ランニングバックというのは前進する強い意志を持っているが、その目的のために、様々な時点で脇に逸れたり、後退する必要が出てくる。

 

running back(ランニングバック)の意味 - goo国語辞書

アメリカンフットボール攻撃側のポジションフルバックハーフバックのこと。ランニングプレーを主な任務とする。

 

  • ゴールに向かう意志を持つ。
  • その途上では、常に軌道修正する柔軟性も持つ。

 

アメフトに例えるなら、攻撃で走るとき、単なる前進だけでは突破口が開けず、敵の動きを見ながら、ときには後退したり横へ行ったりして、進路を確保します。

 

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(via Marcus Lattimore - American Football Running Back

 

面倒な困難にぶち当たったときは、やり方を変えて、何度もやり直す場合もあるでしょう。

 

 

やる気の材料=明確な利益

ゴールに到達したときに得られるリターンが曖昧だと、やる気が高まりませんね。

得られる利益が明確で確実なほど、そうでない場合と比べて、人間はやる気が出るものだと思います。

 

ブロニー・ウェアという緩和ケアの看護師が、人が死の間際によく後悔することのリストを作っている。

 

人が死の間際に後悔すること

  • 1. 他の人の期待に合わせるのではなく、自分に正直に生きる勇気が欲しかった。
  • 2. あんなに仕事ばかりするんじゃなかった。
  • 3. 自分の感情を表す勇気を持てばよかった。
  • 4. 友達と連絡を絶やさずにいればよかった。
  • 5. もっと自分を幸せにしてあげればよかった。

 

気掛かりなのは、これらの後悔を生む間違いがみんな怠慢の誤りだということだ。自分の夢を忘れ、家族をないがしろにし、感情を押し殺し、友達に構わず、幸せになることを忘れる。

 

それで私はこの5つの後悔を逆にして5つの戒めにした。

  • 夢を忘れない
  • 働きすぎない
  • 思ったことを口にする
  • 友達を大事にする
  • 幸せになる

そしてこれをTODOリストに使っているファイルの先頭に入れた。

 

死ぬ瞬間の5つの後悔

死ぬ瞬間の5つの後悔

 

 

バック・キャスティング=ゴールからスタートへ向かって逆算すること。

死ぬとき後悔することが予め分かっていれば、その前に対処できるように、事業を作ったときに得られる利益が分かれば、その前の作っている段階でやる気を生み出せます。

 

まとめ

  1. 「誰かが自分のためにしてくれるなら、何をしてほしい?」と自問自答する。
  2. 顧客にとって都合の良いアイデア(楽ができる)は、起業家にとって都合の悪いアイデア(面倒)、という裏腹な関係になっている。
  3. 良いアイデアは、一見するとダメなアイデア、クレイジーなアイデアに見える。(ほとんどのアイデアは本当にダメだったり、凡庸だったりする)
  4. 「面倒」はブレーキになって止まりがちだけど、後退・ピボット(方向転換)して、再度前進すればいい。
  5. ゴールインで得られる利益を明確にすれば、ゴールから逆算して、スタート地点でやる気を得られる。

 

迷ったときは原則に立ち返る。

→そもそも、自分が欲しいと思えるものじゃなければ、作る気が湧いてこない?w

→自分が欲しいものをトコトン追求してみる。軌道修正はその後でもいいよね。

 

 

(その他)http://www.aoky.net/articles/paul_graham/

 

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